時として不愉快な気分になることがある。
久々の実家に帰省しようと九州新幹線に乗り込む。
連休前ということもあって、家族で南へ向かう笑顔あり、金髪の美女が旅行ガイドをみる姿あり、
観光とは関係なくスーツ姿で仕事に向かう者あり。
まぁ、社内はお弁当の匂いが空腹の私を刺激します。
私の席はD席。
ギリギリで乗り込んだので通路側の席にはスーツ姿のご年配がお座りになっております。
年齢は70歳をお過ぎでしょうか。
濃紺のスーツに白髪、眼鏡。
靴は磨かれている。
はい、社会的地位もあられるようなお人なりにござざいます。
これからGと呼びます。
(ジェンドルマンのGとでもw)
私「隣私の席でして、通していただけますか?すみません。」
G「・・・・・」
私「あのーすいません、通していただけますか?」
G「・・・・・(少し腰を引き、動線が3センチ広くなる)」
私「荷物があるので恐れ入ります、少しだけ立っていただけませんか?」
G「・・・・・(目が合う。しかし動かない)」
結局、私の重い荷物は、私の腕力により宙に浮かび、Gの太ももの上、眼鏡の前10センチほどの距離を通過し、
シート前の空間に、ドン!と着地するのでした。
拝啓
暑い夏も過ぎ、秋さんまの美味しい季節がやってまいりました。
Gさま、いかがお過ごしですか?
その節は、
言葉も交わすことなく、一瞬目があったにせよそこに暖かみは感じられず、
私は悲しゅうございましたよ。
いえ、怒ってはおりません。
不愉快にはなりましたけど。
そう、あなたさまの身なりからは想像できないお振る舞いに、素直がっかりしてしまったのでございます。
私もできた人間ではまだまだございません。
しかし、人と人の関係性で成り立つこの世の中、気持ちよく過ごしたいものでございます。
そして年配の者は、後輩の者に対して行動規範となるべきにございませんでしょうか。
Gさま、お疲れだったのでしょうか。
でもですね、今日の態度は落第点とさせていただきます。
1つよい言葉をお送りさせていただきます。
和敬清寂。お調べください。
追伸:
足、そんなに広げたらワゴンサービスのスタッフが通路を通れませんよ。
ちょっとの思いやりに気付けるかどうかで人生の価値はかわると思いますよ。
敬具
こうしてまた、人のあるべき姿を考えてしまったわけです。
では、御機嫌よう。
拝啓G様〜和敬清寂への誘い〜
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