紛争ってなんで起こるんでしょうか。
以前、契約について書きました。 
紛争予防法の一つとして、ペナルティガチガチの契約書を一方的に作るのではなく、自分や相手が約束を守れない理由を予め想定して話をしておく、相手に予測を立てさせておく、という方法について、つらつら書きました。
他にも、嘘についても触れました。 

で、紛争ってなんで起こるんでしょうか。
僕は、最近、「共通の基礎」という言葉をよく考えます。
以前、同じ釜の飯と題して、裁判官、検察官、弁護士は、司法修習生時代に共通の基礎を学んでいる、その共通の基礎がとても大事だと書きました。 

これは、本当にとても大事です。
依頼者の代理人として相手方の代理人と交渉をする場面がよくあります。どちらもプロとして、また、依頼者との委任契約を基礎に必死に仕事をしますので、交渉が決裂することも当然あります。でも、「共通の基礎」があるなと察知し合えれば、少なくとも弁護士同士のしょうもない喧嘩はありません。「弁護士にとってあくまで仕事であり、他人事だから喧嘩にならない」ということではありません。要件事実を論じる力、証拠を吟味する力、事実を推認する力が、共通の基礎に基づいているため、喧嘩にならないのだと思います。

さて、みんなの「共通の基礎」ってなんでしょうか。
これが問題の根本のように感じます。
様々な人がいます。その様々な人が自分の五感で認識した事実や、自分の頭で考えた主張、自分の心から燃え上がる感情を持っています。そして、人と人の間で紛争が生まれます。

学問の分野でも同じです。経済学、法律学、社会学、文学、工学、医学、哲学、いろいろな分野がありますが、およそこの世界で起きていることを説明する学問である以上、「共通の基礎」がなくてはならないはずです。
なんだか難しそうです。

でも、シンプルな答えがあって良いはずだと思います。
あなたと他人が話をする際に、真反対の方向から、球体の事実を照らしていても、まったく噛み合いません。少しは重なっている部分があるはずです。そこを意識することから始めよう。
そして、いろいろな人と話をして、少しは重なっている部分が重なって色が濃くなっていく。

私が、このサイトを、まったく分野の異なる、茅野龍馬さんや岩下正法さんと一緒に運営しているのも、そういうところに興味があるからです。

また、書きます。